「憎まれ徳」この言葉は、くろじいが適当に作った造語である。

 

人間社会は極めて不公平に出来ている。

マジメに生きている者が幸せなのか？そんな事も無いわけで、悪い奴ほど長生きだったり、幸せな人生を謳歌していたりするのである。

 

ふと思った、「もしかしたら悪い奴ほどこの世の中で徳を積んでるんじゃないだろうか？」

人間の作ったルールを守る事と、真の善悪との隔たりは私達の想像よりあまりにも大きいのではないだろうか？

 

「私はマジメ」「私は正しい」・・・・・この言葉の後に何が続く？

・・・だから幸せになれる・・・幸せにならなければおかしい・・・

だいたいこんなくだらない言葉が続くだけである。

 

「マジメ・マジメ・マジメＣＯ●Ｔ」と盛大にＣＭをやっていたＭ自動車はご覧のありさまだ。

以前から業界では有名な話だったが・・・

 

人間も同じだ、自分でマジメだと口にしたり思ってる奴にろくな者は居ないと俺は思う。

そんなメカニカルな人生を生きていて、果たして徳を積んだって事になるのだろうか？

 

以前にもコラムに登場してもらった福沢諭吉は言う。

「百億円の借金をしたまま死んだ人間は、無借金で死んだ人間よりも百億円分豊かに暮らした事になる」と。

この言葉を男女のつき合いに重ねた本を読んだ事がある。

無借金を、一生奥さんや夫一筋しかしらない人

百億円借金を、まぁ好きなだけやる事はやった人

という具合だ、非常に乱暴な例えではある。

ただ百億円野郎は、それなりの多くの徳を他の人間に対して積んでいるような気がして仕方ないのである。

 

こう書くと因果応報で報いが来るなどと言われる。

ところがどっこい百億円野郎は言う

「今不幸な奴は報いを受けてる最中なので、その精算の手助けをしてやっているのだ」

だから人助けをして徳を積んでいるのは百億円野郎、自分だと。確かにそれは言える。

 

このくらいの図太い神経がこの世の中には必要なのかもしれないな。

似非マジメ人間とは違い、悪い奴ほど本当のマジメな生き方、尊さを知っている、くろじいはそう思う。

 

「憎まれ徳」は「悪徳」にあらず、

「やり得」は「やり徳」なのである。