国内でＢＳＥが一段落してやっと牛肉が復権したと思ったら、今度は鯉ヘルペスに再度アメリカで狂牛病騒ぎ。ここ数日の発表だと、既に危険をはらんだ牛肉は昨年から１０００トン近く日本に入って来てたらしいし、直接肉として食べなくともサプリメント等のカプセルとなって消費されている。

脳味噌がチョビット切れただけで俺みたいになるのだからスポンジ状になったらいったいどうなるのか？

更に駄目押しに鳥インフルエンザ、食べ物の逆襲が始まった感がある。

 

テレビで生きてる大量のヒヨコを鷲掴みにし、袋に詰めて薬で殺す場面をやっていた。

死体はそのまま焼却処分へ・・・悲惨。

 

人間の贅沢の中でも、食べ物で贅沢をするという行為は最大の贅沢。

しかも喰わないで殺すとなるとエゴ以外のなにものでもないか？

同じ時間に何処かで人間が餓死してるわけだからね。

まぁそれがわかっていても自分だけ痩せないのが人間の愚かさ。

口先ではダイエットしたいなどと言っても、必要以上に喰ってるのだから痩せるはずも無い。「私食べてないのに痩せない」などと言うがそんな奴はこの世に存在しない、大嘘だ。

ガソリンを入れないで車がずっと走るのと同じ事、ハイブリットカーより凄い話だ。

デブが喰ってる物を世界人口に均等に分け与えると、年間で億単位の人間が餓死しなくて済むという計算があるそうだ。

隣の国の独裁者を笑う事は出来ない、同じである。

 

くろじいの家人の知人に某県の農家出身の奴が居て農協に納めるリンゴを作ってる。

彼は絶対にリンゴジュースを飲まない。

「コーラの方がよっぽど安全だ」が彼の口癖。

 

今から２０年も前になるが、くろじいは一流メーカーのトマトジュースの指定トマト農園に行った事がある。

その農家の人達は自分たちが食べるトマトと工場に卸すトマトを分けていた。

見せてもらった工場用のトマトは灰を被った様に真っ白だった。灰？もちろん農薬！

ザッと水洗いしてそのままジュースになる。

これを「毎朝健康の一杯」と飲むのだから笑っちゃうのである。

 

またくろじいの知人に大きな漬け物工場の社長が居る。

工場に入ると「合成着色料赤色○号黄色○号」「合成保存料○○○」と書かれたドラム缶が並んでる。洗われた白菜がカットされてそのドラム缶の漬け物の素と混ぜられてパック詰めされていく。そしてそのパックには「無添加自然食品」と書かれている。

日本の法律ではパックに詰めたり製品になる最終工程で新たに添加物を混ぜない限り無添加なのである。

いちいち食品検査の表示を求める事もない、保健所の検査では細菌の検査がメインであり、逆に消毒薬多く入っていても細菌さえ出なければ検査合格である。

そしてこの商品は某Ｓ協の「無添加」のお墨付きをもらって堂々と販売されている。

Ｓ協の物なら安全だと思いこみ、近所で寄り集まって購入している姿をみると何とも？だ。

 

無農薬野菜と聞くととても身体に良さそうだ。

では「無農薬野菜の危険性」という話を聞いた事がおありだろうか？

そもそも野菜は自然の物だという考えが間違っている。

 

キャベツの先祖が江戸時代まで観賞用の花だったのは有名な話だが、まったくの自然の姿の野菜など現代人が口に出来るほど存在しない。

実際不味くて食べられ無いと聞いた。

今私たちの食卓に並んでいるのは人間が食べやすいように、自分達の都合に合わせて掛け合わせを何度も繰り返し、作り上げた半人工物なのである。

害虫などに弱いのは当然だ。

 

ではまったくの無農薬で野菜を作るとどうなるか？

 

野菜達は害虫に食べられまいと必死に自らの身を守る為に毒を出す。

大根が先をムシにかじられない様に辛くしてる様なものだがあれは毒では無い。

この時に無農薬野菜の出す毒は、農薬よりも遙かに毒性が高いという研究がある。

その研究では無農薬では無く低農薬農法を薦めている、つまり無農薬野菜は低農薬野菜より危険な事がありえるのだ。

 

ありがたがって無農薬のみ信仰してるとシッペ返しを食うぞ！

有機農法も同じ事、牛の糞を肥料にするのは良いのだが、いったいその牛は何を今まで食べてきたのだろうか？

人間の都合の良いことばかりは起きない。

 

そんなことばかり言ってたらキリがないじゃない？と思われるだろう、そうキリが無いのである。

 

今現在、口に入る物全てを安全にしようと考えるのは実際問題不可能だ。体内に不純物が入っても自浄作用で身体を守るように「ありがとう」と食べ物に感謝して召し上がれ。

 

 

題名に使った「食べ物さんありがとう」は今は亡き川島四郎という先生が朝日新聞から出版している書物。先生が帝国陸軍時代に兵隊に食べさせる物で実験したり、自分の赤ちゃんで実験したりと、食べ物の事やそのすばらしさが、サトウサンペイ氏のマンガと共におもしろおかしく書かれている。既に朝日文庫から文庫版３冊として出ているので是非読んでもらいたい本である。